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施工実績
岐阜県 鶏舎B棟
株式会社安藤工業では、岐阜県内にて鶏舎B棟の鉄骨工事を手掛けました。
鶏舎という特殊な施設における鉄骨工事は、一般的な事務所や倉庫建築と比べ、求められる条件が大きく異なります。
耐久性や強度はもちろんのこと、飼育環境に適した空間づくり、通気性やメンテナンス性の確保など、畜産施設特有の要件を満たす必要があります。
今回の工事では、これらの要素を一つひとつ検討し、精度の高い鉄骨工事を行いました。
まず、計画段階で特に重要となったのは建物のスパン(柱と柱の間隔)の設定でした。鶏舎内部は広い空間を確保することが求められるため、できる限り柱の数を減らし、効率的な配置で空間を支える構造とする必要があります。
そこで当社では、強度とコストのバランスを考慮し、最適な鉄骨断面を採用しました。
鶏舎という用途上、内部に設備や飼料の搬送ルートが設けられるため、梁の高さや位置にも細心の注意を払い、作業効率が最大限に高まるよう設計と施工を工夫しています。
次に施工の現場段階では、周囲の環境条件への配慮が欠かせませんでした。
岐阜県内の農地に隣接した敷地であるため、重機や資材の搬入ルートは限られています。
そのため搬入計画を綿密に立て、作業車両が効率よく進入できるように敷地整理を行い、近隣の農作業にも支障をきたさないよう配慮しました。
こうした準備を徹底することで、工程全体をスムーズに進めることが可能となりました。
鉄骨の建て方作業では、規模の大きな構造体を限られた工期で組み上げる必要がありました。
特に鶏舎は長大な平屋構造となるケースが多く、建物の水平精度を保つことが極めて重要です。
柱の建て起こし、梁の水平確認、ボルトの締め付けに至るまで、一つひとつの工程を正確に実施し、誤差が積み重ならないよう入念な確認を行いました。
さらに、鉄骨同士の接合部は耐食性を考慮した仕上げを採用し、鶏舎内の湿度や環境変化にも長期的に耐えられる構造を実現しています。
今回の鶏舎B棟工事では、安全管理の徹底も大きなテーマでした。
畜産施設の建設は開けた農地で行われることが多く、風の影響を受けやすいという特徴があります。
強風下での鉄骨建て方は転倒や落下の危険があるため、天候を常に確認し、無理な作業は避ける体制を整えました。
また、作業員には事前に危険要因を共有し、適切な安全装備を徹底。現場全体で「安全第一」を合言葉に進めたことで、大きな事故もなく工事を終えることができました。
鶏舎という施設の性質上、将来的なメンテナンス性も考慮しながら施工を行った点も特徴的です。
鉄骨の配置や仕上げを工夫することで、内部清掃や機器の入れ替えが容易に行えるよう配慮しました。
これは長期的な運用コストの削減につながるものであり、施工後も安心して施設を活用いただける基盤となっています。
外観としてはシンプルな鉄骨造の平屋建築ですが、その内部には畜産を支えるための多くの工夫が込められています。
外から見える姿以上に、構造体の強度や精度、そして施工管理の徹底が、鶏舎としての機能を長く支え続ける力となります。
株式会社安藤工業では、こうした目に見えにくい部分にこそ責任を持ち、確実な施工を行うことを使命としています。
今回の岐阜県鶏舎B棟鉄骨工事は、当社の「現場対応力」と「堅実な技術力」を体現する施工のひとつとなりました。
畜産施設における特殊な条件を正しく理解し、それに応じた最適な鉄骨工事を行うことは、容易ではありません。
しかし株式会社安藤工業はこれまでの豊富な経験を活かし、どのような現場においても高い品質を維持する体制を整えています。
私たちはこれからも、地域社会や産業を支える建築を数多く手掛け、安心して利用いただける施設を提供してまいります。
鉄骨工事は建物の礎を築く大切な工程であり、その一つひとつの積み重ねが社会全体の発展につながります。
今回の実績を糧に、今後も株式会社安藤工業は確かな施工力で信頼に応えてまいります。